腰痛の真の原因
「国民生活基礎調査の概況」から、通院者別にみる患者さんの傷病は次の通りです。
千人当たりに見る、腰痛患者は男性では、約41人、女性では約56人で、傷病者数の順位では、男性は第5位、女性は第4位です。
腰痛で悩んでいる方が如何に多いかということですが、この腰痛症が、実は様々な傷病の元凶であるのです。
私の腰痛患者としての経験は17年、施術者としての経験は28年ですが、この経験の中で得た腰痛の真の原因は、骨盤内に存在する「仙腸関節」のヅレ(亜脱臼)であることに間違いありません。(以下、骨盤の歪み、と置き換えます)。
そして、腰痛以外の症状で来られる、膝痛・背中痛・股関節の痛み・肩の痛み・首の痛み・足底の痛み・坐骨神経の痛み・三叉神経の痛み、腕の痛み、などは全員、骨盤の歪みがあります。
また、これらの症状以外の傷病の方に接したことは数多くありますが、それらの方も骨盤が歪んでいます。
つまり、傷病の根底には、或いは傷病の元凶は「骨盤の歪み」から派生してゆくと考えることができます。
その根拠は、私の「プロフィール」をお読みいただくと、私の体調の悪さを知ることが出来ます。腰痛で悩んだ期間は17年ですが、実は腰痛の症状は現れてはいないのに、「骨盤」の歪みが引き起こす様々な症状は、幼い時から存在していたのです。
その内容は次の「薬も手術も不要で三叉神経痛の痛みを克服する方法・体験談」に記載した、私の幼い時からの体験「自然療法にたどり着くまでの道程」をお読みください。
https://kenkoshido.hatenablog.com/
簡潔にお話すれば、骨盤の歪みを整えただけで、幼い時からの様々な疾患の70%ほどが消えた事実です。
更に、「食養(マクロビオティック)」を学び食生活を少しずつ変えたことで、残りの不快な症状も消え、私の40数年に及ぶ体調不調の悩みは終止符を打ったのです。
食養は次のURLでご覧ください。 https://shokuyo-koza.com/
さて、この骨盤の歪みを考えると、骨盤が歪むことで、最初に感じるのが腰痛・膝痛・背中痛、首痛が多いのです。
これは、骨盤が歪むことで「背骨」にS字状の曲がりと捻じれが生じることで、背骨に沿って痛みが出るからです。痛みは骨でなく、背骨に付着している筋肉です。
次の写真を見てください。
背骨がS字状に曲がるとこのような姿勢になります。
骨盤が歪むことで、腰に痛みを訴える方が多いのは、背骨を支えて上半身の動きの中心「脊柱起立筋」が緊張して硬くなり、血液循環が悪化することで、腰椎周辺の筋肉群に酸素欠乏がおき痛みの物質が出るからです。
次の骨盤を見てください。
矢印の先に見える割れ目が「仙腸関節」です。左右の「腸骨」と「仙骨」の間に存在します。また、右側が「仙骨」で、白線で囲んだ部分が右側仙腸関節面、その面が腸骨と接しているのです。
この関節は「平面関節」といい、上下左右に動きを作る関節ですが、平面関節の弱みは「ヅレ」やすいという特徴を持っていることです。
なぜ、人体の動きの要の関節が、このような関節なのでしょう。
それは、四つ足で動いているときの関節だからです。四つ足の時は「前に動かす」だけでよかったのですが、直立してしまったために「上半身」の負担を受けることになってしまい、人間は「腰痛」という、大きな負の問題をかかえてしまったのです。
★仙腸関節の役割
仙腸関節は人が動くときの要です。
例えば、右足に重心が載ると、右仙腸関節が少し動いて、片足立ちができるようにバランスを取ります。これにより左足が一瞬宙に浮いて前に踏み出すことができます。
続いて、左足に重心が載ることで、左仙腸関節がバランスを取り、左足で片足立ちします。今度は右足が一瞬宙に浮いて右足が前に出るのです。
人はこのようにして、動きを作っているのです。
つまり、仙腸関節は動くときに、身体がふら付いて倒れたり、よろけたりしないように、バランスを保つ役割を果たしている関節です。
★骨盤が歪む原因
前のイラストでも説明しましたが、骨盤が歪のは、次の筋肉群が委縮して骨盤を引っ張る事で「仙腸関節」が上方に変位(ヅレ)するからです。
1つは、前のイラスト「脊柱起立筋」です。
2つ目は腰方形筋
3つ目は腸腰筋
これらの筋肉は、人の動きに全て関与していますから「疲労」しやすいのです。したがって、前かがみの仕事、立ち仕事、運動、車の長時間運転、重いものを持つ仕事などの後は、ストレッチなどをしてこれらの筋肉の緊張を緩めることが必要なのです
又、交通事故や不用意に転倒した時なども「交感神経」が働き、これらの筋肉が萎縮することで仙腸関節がヅレます。
★仙腸関節がヅレると、ヅレた側の腸骨が上方に変位します。
骨盤模型の上の赤線に画板を置くと、水平の赤線より画板の右側が上方に変位していることが分かります。
右仙腸関節がヅレて、右腸骨が上がっているからです。
そのヅレを正すためには「仙腸関節調整」という技で、右側腸骨を元の位置に戻す調整をすることでヅレが正されると、右側の写真に見るように画板が水平になりますから、ヅレが正されたということです。
「実際、ヅレていた仙腸関節が正されると、その後の身体の動きは楽になります」。
★仙腸関節がヅレた状態で、生活するとどの様になるのでしょう。
仙腸関節は動くとき、体のバランスを整える働きをしていることは、先ほど説明しました。
ヅレている状態では、身体がふら付いてスムーズに動けなくなるのです。
しかし、人体はそのヅレをカバーする機能を持っています。
その機能とは、人体の「筋肉群」です。
「骨盤が歪む原因の筋肉」に加えて「殿筋群・下肢の筋肉群・足底筋群・上肢の筋肉群」などを総動員して、ふら付かないように頑張るのです。
そのお陰で「ぎっくり腰」の様な激しい痛みでなければ、日常生活に程度の差はありますが、あまり支障なく動くことができます。
しかし、この状態が長く続くと、この筋肉群も次第に疲労して萎縮が進行し、強い腰の痛みが現れてきます。
或いは、最初に説明した通り背骨の周辺に痛みが出る人もいます。
その人の体質とか、骨格の頑丈さにより痛みが出る場所は異なります。更に、膝関節の痛み、股関節の痛みが出る人もいます。
仙腸関節がズレて、時間の経過が長くなることで、変形性膝関節症・股関節脱臼・椎間板ヘルニア・脊椎分離症・脊椎すべり症・脊柱管狭窄症・頸椎ヘルニアなどと言う病名が付けられる事態へと発展します。
更に、冒頭で触れましたが、その人の弱い部分に病的問題が発現することもあるのです。どんな病気が起きるのかは予測できません。
この問題は、タイトルを変えてお話しします。
★腰痛を克服する方法
ここまでの説明で皆さんに理解いただきたいのは、腰の痛みは「筋肉」であるということです。
先ず、腰痛を克服するためにやらなければいけないことは「仙腸関節のヅレ」を正すことが1番大切なことです。そのことで骨盤を支えている筋肉群に無理な負担をかけないようにすることで、その筋肉の筋緊張は次第に取れてきます。
併せて。筋肉も緩めるのです。
一定以上筋肉の緊張が緩んで、弾力が出てくると痛みは徐々に消えてゆきます。
ここで大切なことは、「仙腸関節のヅレ」を正さずして、筋肉のみを緩める手当てを受けても、根本からは克服ができないので、暫く良かったがまた痛くなるということの、繰り返しをずっと続けることになるのです。
では一回だけ骨盤を正せば、後は時間の問題で痛みは引けるのかとは考えないでください。
弾力を失った骨盤周辺の筋肉群は、直ぐには弾力のある筋肉に生まれ変わることは不可能です。しかし、動かないと生活ができませんから、動きます。動くということは骨盤周辺筋肉群を使わずして生活はできません。
緊張してしまった筋肉を使って動くことで、仙腸関節は「直ぐヅレ」ます。
したがって、最初のうちは出来るだけ間を開けないで手当を受けることで、ヅレを直ぐに正すことが大切です。
ヅレて,いない時間が長くなればなるほど、筋肉に負担がかからなくなりますから、筋肉の緊張は「だんだん」良い状態に変わってきます。
ここの所が非常に大切なことですから理解してください。
「治らない、治らない」と言う方がいますが、筋肉を悪い状態まで酷使しておいて、手当も時々では解決できません。
治すには、治る方法をよく理解して実践することしか方法は無いのです。
角度を変えて「筋肉」の性質を考えると、筋肉の細胞が生まれ変わるのには「6か月」程が必要です。つまり、新しい細胞に生まれ変わると痛みが消失するということもいえます。
ただし、痛みが消える条件は「骨盤が歪んでいない」ことが前提です。
また加齢によりその時間は長くなることは、いたしかたがないことですが、治る原則をよく理解して、焦らず、手当てを受けながら自己療法を根気強く繰り返すことで、痛みは和んできます。
★今日までの腰痛手当の間違いは、真の原因を知らないことが大きな問題です。薬を使っても、心療内科の世話になっても、真の原因は解決されていないのです。
これでは、腰痛患者さんが減らないのは当たり前です。
また「整体など」の施術を受けても、「骨盤を正せる」技術がなければ、それもまた同じことで、悩みは解決ができないのです。
★身体の歪みが改善すると痛みは次第に良い方向に変化してきます。
その写真をご覧ください。
施術前 施術一月後
腰痛で悩んでいる皆さん、或いは、何をしても改善されない症状で悩まれている皆さん「百聞は一見に如かず」です。
一度、私の指導を受けてみてください。
電話 026-224-9070
メール j-t@mx1.avis.ne.jp