メニエール病後遺症など体調不良を乗り越えた体験談
都内から来られた川島さん73歳は、お姉さんが三叉神経痛で当方に通われています。
お姉さんから手当の話を聞く中で、私も体調がすぐれないから、先生の指導を受けてみたいと来られました。
川島さんの病歴です。
平成15年左耳の中に「ヘルペス」ができ、併せて顔面神経も病んで、瞼が下がりセロテープで止めたり、喋りづらくなったり、顔面筋肉が思うように動かなくて苦しみました。
マッサージなどでどうにか乗り越えましたが、平成17年には左乳がんで全摘しました。
平成25年には、突然メニエール病に罹患、激しい目まいに襲われ寝ていても目まいで苦しみ、吐き気も起きて一晩じゅう吐くという経験もします。しばらく入院となり、薬などの服用でその後は小康状態を維持していましたが、昨年12月と今年1月に再発しましたが、薬を飲むことで治まりました。
しかし、平成25年に発症したメニエール病後は、後遺症なのか起床時から後頭部が重く、不快な症状は夕方まで続きます。
また、食事をすると「お腹が張る・ガスが出る」といった症状もでて、お腹が張らないように、1回の食事量を減らし、食事の回数を増やすという方法をとっていました。
また、身体が暑くなり汗が噴き出すと思えば、その後は体中が冷えて、使い捨てカイロを足の裏から体中に数枚張るという生活をしてきました。
これらの症状については、医師の診察も受け、検査もしましたが、どこにも異常がないといわれ途方に暮れていました。
仕事は現在「シルバー人材センター」で依頼された家庭を訪問して、調理やお掃除の仕事をしていましたが、今年の1月からは体調が優れないので休んでいるそうです。
では、川島さんの「身体の歪み」を見てみましょう。
4月18日初回の写真を見ると、正面・背面写真は「背中がかがんだ感じで、左肩が大きく下がっています」。
5月25日(施術は9回)の写真では背筋が伸びて、猫背体形が消え姿勢が改善されています。
姿勢が改善されてきたことで、朝から後頭部が重い症状、お腹が張りガスが溜まる症状が大分改善され、生活が楽なって来ていると話されました。
身体の歪みはまだ完全ではありませんが、25日の骨盤「仙腸関節」にヅレはなかったので、骨盤も落ち着いてきているという状況です。
身体が暑くなり汗が噴き出すことも、身体が冷たくなってカイロを貼りまくることもなくなったそうです。
姿勢が悪くなるのは骨盤内「仙腸関節」がヅレることで、仙骨と言う土台が傾くことから、その上に載っている「背骨」がS字状に曲がることから起きるのです。
では初回時の骨盤を見てみましょう。
No5は骨盤正面、No6は骨盤後面で、No1の画板はNo6の上の赤線(腸骨)に置いたものですが、右上がりの骨盤です。No2は下の赤線(座骨)に置いたものですが、左上がりになっています。
これは少し厄介ですが、腸骨は右上がりですから坐骨も右上がりになるのが当然なのですが、左上がりになっているということは、左右の仙腸関節を軸として、骨盤が左右で捻じれてしまっているからです。
しかし、「仙腸関節調整」の施術をすると、No1の腸骨がNo3のように水平に、
No2の座骨がNo4のように水平になります。
つまり、骨盤内「仙腸関節」が正されたことで骨盤の歪みが解消したからです。
参考に、No7は骨盤に歪みがないと姿勢が整っているイラストです。
No8は骨盤が歪むことで背骨など上半身が歪むイラストです。
川島さんは体質的に骨盤の歪みにより、上半身が歪み「肩・首」などの筋肉を緊張させ、頭部への血行が阻害されたことで平衡感覚を司る、耳の中の組織が異常を起こして目まいなど不快な症状に見舞われたのです。
また、骨盤の歪みは「脊髄神経」が入っている「背骨」にも波及して、捩じれや歪みを引き起こします。
背骨の脊髄神経には自律神経系と言われる生命維持に関わる中枢機能も存在しているために、川島さんが訴えた「異常な発汗・冷え・お腹の張り」などは、「循環・消化・代謝・内分泌・体温・排尿」などの機能低下が引き起こした症状なのです。
骨盤の歪みや体全体の歪みが解消されることで、これらの問題は改善に向かうのです。
川島さんは、当センターに来られた時の不快な症状を100とすれば、今は30ぐらいに下がったと話されました。
今後も定期的に通って完治したいと語っています。
令和4年5月下旬 髙橋健康指導センター