「ギックリ腰」最短の治し方
(仮名)健さん40歳は令和4年9月9日部屋の中で書籍の束を片付けようと、正座の状態で右から左へ持ち上げて動かした途端、腰がギクッとなり激痛が走り動けなくなってしまいました。
いわゆる「ギックリ腰」です。
その日は痛みで動くことが至難のため、翌日当センターに来られました。
ギックリ腰は筋肉の柔らかさにより、痛みが引ける日数は異なりますが、早い方は2~3日でも痛みは取れます。
健さんの当日の状態を説明する前に、ギックリ腰の起こる順序を説明します。
「ギックリ腰」は骨盤内「仙腸関節」が一どきに「ヅレ(亜脱臼)」ることで、骨盤の動きを司っている、背骨や骨盤の筋肉が急激に萎縮して、神経、血管を圧迫することで起こる激痛です。
骨盤前側の矢印の割れ目が「仙腸関節」、この関節が腰椎の脊柱起立筋群の急激な萎縮により、亜脱臼(ヅレ)を起こす
のです。
「脊柱起立筋群」
急激な萎縮が起きる原因は、脊柱起立筋の筋肉の能力(弾力)を上回る負担(重い物を持つなど)がかかったときに、筋肉が耐え切れずに萎縮するのです。
ヅレると、仙腸関節の役割(動きのバランスを整える)が果たせなくなり、左右の足の長さも不揃いになります。
この状態で動くと、骨盤周辺・下肢・起立筋の筋肉群に負担がかかり、筋肉はより硬くなることで、動きがギクシャクして痛みは中々解消されません。
この状態を解消する適切な手当は、ヅレた仙腸関節を正しい位置に戻す「調整技術」です。
人の体は「ホメオスタシス(人体を基の状態に戻す)」が働けば、手当てを受けなくても、時間の経過でギックリ腰の痛みは消えますが、仙腸関節を的確に正さないと、
関節の動きが不自然のために「ギックリ腰」が癖になる場合があります。
また、痛みが消えるまでに時間がどの位かかるかは分かりません。
では健さんの当日の状態を説明します。
先ず正面写真を見てください。
施術前は、腰の痛みで体が捻じれ、背筋を伸ばすことが出来ません。
しかし、施術後は背筋を伸ばすことが出来ました。
骨盤模型後面を参考にして、骨盤上の赤線が腸骨です。
☆施術前の上の写真では、右仙腸関節がヅレて上がっているために画板は右上がりです。
☆真ん中の写真は、下の赤線(座骨)に画板を置くと左上がりしています。単純ですと、右仙腸関節がヅレ上がっているのですから、坐骨も右上がりになるはずなのですが、反対の左座骨が上がっています。
説明が難しいのですが、右仙腸関節がヅレることで、左骨盤に捻じれが生じて座骨は左が上がっているのです。
下の写真は足の長さですが、右足がやや短くなっています。
☆右仙腸関節を施術すると正しい位置に治まりますから、画板は右下がりになりました。左骨盤の捻じれは解消されないので、坐骨の画板は変わりありません。
足は、右仙腸関節のヅレが正され、正常の位置に戻ったので、右足が長くなりました。
☆左仙腸関節を施術すると、左骨盤の捻じれが解消され腸骨の画板は水平になります。併せて座骨の画板も捻じれが解消されたので水平になるのです。
足の長さも揃います。
これでギックリ腰になった骨盤の歪みは正されましたから、骨盤周辺の筋肉に罹る負担はなく成り、次第に筋肉の萎縮は解消されます。
腰の痛みは名残りがありますから、完全にとることはできませんが、一晩休むと楽になります。
問題は、当人の筋肉が日ごろから弾力があると、骨盤の変異を正すことで、仙腸関節にヅレが起きませんから、ギックリ腰の痛みは直ぐに楽になります。
しかし、筋肉を酷使して弾力がない人は、一日過ぎると再度「仙腸関節」にヅレが生じて痛みが引けないのです。
これは施術が的確でも、筋肉の質を一回で弾力ある筋肉に変えることは不可能ですから、施術の「継続」が必要になります。
この意味が理解できれば、継続施術の中で筋肉に弾力が出て来ると、骨盤にヅレガ生じ無くなり、痛みは消えていきます。
腰痛・坐骨神経痛なども同じように痛みは消えますが、「大切」なことは、筋肉が元気にならないと、骨盤が不安定であるがために、中々痛みが消えないということなのです。
世の中には様々な腰痛治療法が存在していますが、骨盤の変異を正しく整える、施術テクニックがないと、腰痛などを速やかに解消することは至難で、どこででも手当を受ければいいということではないのです。
骨盤の変異が「腰痛」を始めとして、様々な病の「元凶」であることは、自己の体を教本に学んでいくと理解ができるようになりますが、感性に乏しい人は健康で生きる原則を安易に見逃してしまうのです。
この原理は「真理」ですから、本物を正しく理解して掴むことで、健康な人生を過ごすことが可能なのです。
幸福の吉凶は、こんなところにあるのです。
因みに、健さんは1回の施術で痛みは消えました。
9月10日(土)に施術して、日・月は当センターお休みですから、13日(火)に2回目の施術に来られましたが、骨盤変異もなく、痛みが消えたと話されましたので、ギックリ腰の手当はこれで終了しました。
健さんは骨盤周辺筋肉に弾力があったということです。
さて、ギックリ腰・腰痛・坐骨神経痛などを起こしやすい人は、骨盤周辺筋肉の質が低下しているということですから、ストレッチ・柔軟体操などを毎日心掛け、弾力のある筋肉にすることです。
腹筋・背筋など、筋肉トレーニングはソフトに無理をしないことが大切です。
そして腰痛などを発症しやすい体質の人は、筋トレを頑張ると、骨盤が変異して逆に痛みを増幅させる結果になることもありますから徐々にやる注意が必要です。
※ 身体の悩みをお持ちの皆さん、一度私の健康指導を受けてみませんか「健康相談(施術も含む)」2800円で受けることが出来ます。
要予約ですからお電話ください。☏026-224-9070
Eメール j-t@mx1.avis.ne.jp
令和4年9月中旬 髙橋健康指導センター
お知らせ
髙橋健康指導センターでは、毎月最終日曜日10時から13時まで、骨盤を整える「仙腸関節調整」の技術講習会を開催しています。
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また、この技術を会得して、定年後などに人々の健康増進のお手伝いをすることも可能です。
非常に素晴らしい本物の健康法ですから、ご参加をお待ちしています。
初めての方は「見学」も可能です